■第7章■
~人気馬が着外になるのはこんな時~
人気馬の着外・・・
人気馬がこけやすいレースとはどのような場合かを、この章では考えたいと思います。
以下では様々なデータについて分析していくことになります。
詳細な内容に移る前にひとつだけデータについての考え方を話しておきます。
競馬には様々なファクターが存在しています。
走破時計、調教タイム、血統、馬場状態、人気、オッズ、競馬場、コース、距離、重量、着順、展開、騎手、脚質などなど取り挙げればきりがない程です。
大抵の人間は全てのファクターを合算して答えを出そうとします。
つまりは必要十分条件を持つ馬こそが正解に近づく正論だという考え方です。
しかし、それはある意味間違っています。
なぜならその考え方があまりに一般的だからです。
一般的ということはオッズに正方向で迎合してしまうということです。
つまりその方向は、勝率がアップするかも知れませんが、それ以上にオッズにマッチしてしまい人気馬を追い求めることになり、結局は回収率が100%を超える為の足かせに成るということです。
むしろ、競馬のファクターは必要条件で構いません。
つまり、ある条件を全馬に当てはめた時、人気馬によりマイナスの条件となる条件が科学的見地からある程度の妥当性があると考えれるのなら、その条件単体で用いても何ら問題はないということです。
むしろ他の条件と組み合わせることで、その条件の特性は薄れてゆくことになり、
大抵は条件を積み重ねていく行為は、人気に順ずることになります。
また反対に、人気薄馬にとってプラスの条件になる項目も単体で用いる方が、
全体としての利益になるケースが多いと言えます。
条件というのはデータの見方です。
多くの切口がある方が真実に近づくのは間違いありませんが、トータルとしての正しさを持つオッズの壁を乗り越えるには、ある条件下での不適合を見極める手段しか馬券では成功しないと思います。
そして人気馬へのマイナス要因は逆にそれ以下の馬のプラス要因にもなるバーターの意味を持つということを十分に理解して下さい。
競馬で勝つ馬は1レースに1頭のみです。
1番人気の馬が1着でなければ、それ以下の馬が1着になるのです。
当たり前の事ですが視点が勝つ条件だけでなく、負ける条件を考えることで競馬の新たな見方に気づくことでしょう。